オプトアウトとは?
通常、臨床研究は文書もしくは口頭で説明を行い、患者様からの同意(インフォームド・コンセント)を得て行われます。これを「オプトイン」といいます。
同意には文書による同意、口頭による同意があり、さらにこれらの同意とは異なりますが、承諾する旨の患者さんの意思表示を認識するための、適切な同意という方法があります。
研究のために自分のデータが使用されることを望まれない方は、担当医もしくは下記の相談窓口までお知らせください。
臨床研究のオプトアウト
倫理委員会について
この委員会は当院において、ヒトを対象とする研究を行う場合、それが医の倫理に基づき、また、臨床研究指針や疫学研究指針などに沿って適正に行われるよう、倫理に関する審議を行う委員会です。
オプトアウトの対象となる研究
臨床研究を実施する際には、参加対象者の方に文書もしくは口頭で説明し、同意を得ることが原則となっています。しかし、患者さんへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用いる研究については、対象となる患者さんのお一人ずつから直接同意を得ることをせず、研究に関する情報を公開し研究への参加の拒否の機会を保障(オプトアウト)することで、その研究を行うことが許容されております。研究に関するお問い合わせや、研究への参加を辞退したい方は、担当医もしくは下記相談窓口までご連絡ください。
症例登録のオプトアウト
NCD(National Clinical Database)外科手術・治療情報データベース事業
この事業は、日本全国の手術・治療情報を登録し、集計・分析することで医療の質の向上に役立て、患者様に最善の医療を提供することを目指すプロジェクトです。
当院で行われた手術と治療に関する情報、手術や治療の効果やリスクを検証するための情報(年齢や身長、体重など)を登録します。NCDに患者様のお名前を登録することはなく、氏名とは関係のないIDを用いて登録します。
- IDと患者様を結びつける対応表は当院で厳重に管理し、NCDには提供しません。
- 病院外に個人の特定可能な情報は提出いたしません。
- 当院での「個人情報の利用目的」の定めに従い、不同意の意思表示をされない場合、同意されたものとして取り扱いいたします。
- この申し出については、いつでも撤回・変更を行う事が出来ます。
院内がん登録
がんと診断された患者さんの基礎的なデータを病院として集積し、がん診療の実態を明らかにするしくみです。「がん登録等の推進に関する法律」では、がん診療に重要な役割を担う施設での努力義務とされています。
院内がん登録は法律に基づき各施設において実施され、毎年、国立がん研究センターに氏名などの個人識別情報を削除した上で提出、全国の病院における診療件数などの集計が報告書として公表されています。がん登録について、詳細をご確認になりたい場合、国立がん研究センターのホームページはこちらです。
院内がん登録3つのメリット
- 病院ごとの特徴や課題が明らかになり医療の質向上や研究の資料になる
- 国や地方公共団体ががん対策を計画・実施する際の根拠となる
- 集計を使って受診先選択の参考とすることができる
院内がん登録全国収集データの二次利用について
国立がん研究センターに提出された院内がん登録データは報告書を作成するだけでなく二次利用としてデータのより詳細な集計や研究解析を行って実態を検討する全国規模で対象を選び病院からアンケートをお送りして意見をうかがうなどの活動を通じて、国全体で、より良いがん医療、がん対策に役立てることが期待されています。
これらの二次利用は定められた審査を経て行われるものですが、もし自分に関する情報が二次利用に使われたくない場合は下記の相談窓口へお申し出ください。データの管理や制度の詳細は国立がん研究センターがん情報サービスをご覧ください。なお、上記は全般の情報ですが、個別の研究については、各研究者の所属機関における倫理審査委員会の指示に従い情報公開等を行います。
がん登録における個人情報の取り扱いについて
登録データに関する個人情報の取扱いについては、個人情報保護条例、及び当院の個人情報保護方針に基づき、プライバシーや権利が侵害されることのないよう適正かつ厳重に管理しております。また、がん登録の業務に従事する職員は、個人情報の取り扱いやデータの処理方法について専門的な研修を受けた人(がん登録実務者)が担当しております。
不同意の意思表示をされる方へ
下記の不同意書にご記入いただき、窓口へ持参もしくは郵送をお願いします。